2021年6月15日火曜日

獣害対策「イノシシ避けマシン」を作る。【前編(ハードウェア)】

近年、高頻度で出没するイノシシに対応すべく、「イノシシ避けマシン」を作ってみました。



機能としては、

・人感センサーが反応したら音声を流す。
・定期的に音声を流す。

の、2つになります。

農家として、どうしても来てほしくないタイミングというものはあります。獣害対策というと物々しい感じになりますが、できる事ならば棲み分けが一番いいと思っています。聞きなれない音を警戒して、距離を取ってくれたら大成功です。

音声データは、Raspberry Piから出力します。

野外での使用を想定しているため、防水対策をして、電源は太陽光発電で確保。そして、イノシシが驚くように、ある程度の大音量が出るようにしました。


▼ 部品一覧


金額は全て購入時点、税込です。

【Raspberry Pi関連】
・Raspberry Pi Zero WH(1,848 円)
・Raspberry Pi Zero ケース(660 円)
・microSDカード 32GB(690 円)
・人体赤外線感応モジュール(HC-SR501)(142 円)
・ジャンパーワイヤー(メス - メス)(990 円)



【電源関連】
・太陽電池モジュール(12W SY-M12W-12)(2,500 円)
・完全密封型鉛蓄電池(12V 7.2Ah LONG製 WP7.2-12)(1,800 円)
・ソーラーチャージャーコントローラー(ALLPOWERS 20A 12V/24V)(2,099 円)



【スピーカー関連】
・スピーカー(Herdio 100W HIFI 2-Way 防水型 4インチ)(4,599 円)
・アンプボード(Acouto 12-24V 100W*2)(1,799 円)
・変換アダプタ (micro USB オス - USB A メス)(699 円)
・変換アダプタ(USB A オス - オーディオ 3.5mm メス)(999 円)
・ステレオミニプラグ オーディオケーブル 3.5mm(オス - オス)(635 円)

Herdio 100W HIFI 2-Way防水型4インチ スピーカー 音響 ラッパ ヨットボートアウトドア車 船舶 農業用自動車 トラック 工事車 等用 表面取り付け ぶら下げ式 壁掛け式
Herdio 100W HIFI 2-Way防水型4インチ スピーカー 音響 ラッパ ヨットボートアウトドア車 船舶 農業用自動車 トラック 工事車 等用 表面取り付け ぶら下げ式 壁掛け式

by SimpleImageLink


【その他】
・ウオルボックス 屋根一体型<ヨコ型>(WB-11DM) ×2(1,821 円)
・コンバータ(DC12VからDC5V 変換モジュール USB充電器アダプター)(849 円)
・KIVケーブル(1.25SQ)(700 円)
・ファストン端子 ×2(10 円)
・台

未来工業 ウオルボックス 屋根一体型 ヨコ型 有効フカサ76~86 1個価格 WB-11DM
未来工業 ウオルボックス 屋根一体型 ヨコ型 有効フカサ76~86 1個価格 WB-11DM

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費用は、送料等含めトータル2万5000円程度でした。

Raspberry Pi Zero WH、Raspberry Pi Zero ケースはスイッチサイエンス、太陽電池モジュール、完全密封型鉛蓄電池、ファストン端子は秋月電子通商、その他はAmazonで購入しました。ジャンパーワイヤーやKIVケーブルは、販売単位の関係で多めの購入になっています。台は、その辺にあった板と収穫箱を使いました。

ちなみに、イノシシ避けの役目を果たしたら分解して、部品はそれぞれ他の工作に転用する予定です。

もう少し価格を抑えたい場合、Raspberry Pi Zero ケースなんかはなくても大丈夫かと思います。また、Raspberry Pi Zeroのmicro USBからステレオミニプラグへの変換を、まどろっこしく3本のケーブルでつないでいますが、1本で変換できるケーブルもあります。今回は、後々転用しやすいように3本でつなぎました。(あと、micro USBからステレオミニプラグへの変換ケーブルは、説明に互換性云々書いてある製品が多く、どれがいいのかよく分かりませんでした。まぁ、micro USBがそもそも使われなくなってきていますし、マイナーな変換っぽいですね。)

部品以外には、ドライバー、電工ペンチ、テスター、固定用のテープ等が必要になります。


▼ 接続


接続は、いろいろと試した結果、この形になりました。

太陽光・ラズパイ・スピーカー_接続図


Raspberry Piとアンプの電源は、ソーラーチャージャーコントローラーからではなく、バッテリーから直接取ります。ソーラーチャージャーコントローラーから取ると、ノイズが発生します。


工作は、つなげていくだけなので省略。Raspberry Piと人感センサーの接続はこちら(ラズベリーパイに人感センサーを付けて音声を再生する)を参照。


実際に接続した様子がこちら。収まり良く整えたら、こんな感じになりました。



右ボックス。ソーラーチャージャーコントローラー、Raspberry Pi、人感センサー、アンプボード。



左ボックス。バッテリーとコンバータ。




▼ 固定と防水対策


今回は、分解前提なので、養生テープでペタペタ軽めに固定しました。ただ、スピーカーだけは、バランスが不安定だったので、ネジで台に固定しました。

それから、防水のボックスを使っていますが、寝かせて使っているので、念のため、ケーブル等の出ている穴は、養生テープで上下から挟んで貼り付けておきました。



また、人感センサーの穴のすき間は「ひっつき虫」で埋めました。(ひっつき虫、とても便利ですね。)



スピーカーはもともと防水のものなので、これで大丈夫なはず……です。あとは、意を決して雨にさらすしかありません。壊れませんように……。

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・追記(2021-7-12)

ひとまず梅雨には耐えれました。
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ということで、「イノシシ避けマシン」のハードウェア面でした。

後編は、ソフトウェア部分、Raspberry Piの設定を行います。


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・追記(2021-9-20)

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ラズベリーパイのスピーカーノイズ問題と、とりあえずの解決策


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