発端となったのはこちらの金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書 「高齢社会における資産形成・管理」(PDFファイル)です。
ともあれ、会社で60歳定年まで勤め上げれば老後は安泰という時代ではなくなってきたということですね。
たくましく生き抜いていかねばなりません。
厚生年金がなく国民年金(受給時の基礎年金)のみの自営業者であれば尚更です。40年間欠かさず納付した場合でも、受給額は年間78万円弱です。
さて、自営業者として押さえておきたいポイントは以下の3点ですね。
①国民年金は確実に納付。納付が難しい場合は免除申請を確実に。
→終身の老齢基礎年金だけでなく万が一の場合には障害年金や遺族年金が受給できる。
→免除申請をすれば受給資格を得られる。
→保険料の半分は税金による負担。未納はただただ損。
②増額手段は付加年金、国民年金基金、個人型確定拠出年金(iDeCo)、小規模企業共済から検討。農家の場合は農業者年金もある。
→掛け金の控除や運用益の非課税等、将来の資金の準備に有利な制度が用意されている。
→さらに余裕があればNISA・つみたてNISA(小規模投資非課税制度)もある。
→変な保険に入らない。
関連投稿:【農家の年金】「農業者年金」と「個人型確定拠出年金(iDeCo)」はどちらを選ぶべきか
③受給時には繰り下げを検討。
→受給開始を1ヶ月繰り下げる毎に受給額が0.7%増。70歳までの繰り下げで42%増。
→付加年金分も繰り下げにより増。
→まとまった金額が必要になった場合はさかのぼっての受給も可能。
詳細は↓こちらの本など読むとある程度のところを把握できるかと思います。
人生100年時代の年金戦略 (日本経済新聞出版)
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年金、いろいろ考えて設計されているんですね。結果、非常にややこしいと(笑)。
流れとしては、現状国民年金のみであれば、まずは月額400円の付加年金を納付。次にiDeCoや国民年金基金(もしくは農業者年金)に加入。さらに余裕があれば小規模企業共済やNISA・つみたてNISAを利用、という感じでしょうか。
関連投稿:【農家の老後】国民年金、NISA、iDeCoなど各種制度をかしこく活用
20〜30年積み上げれば、それなりの金額になりますね。
未納は言わずもがなですが、「年金やばい」というイメージから反射で変な保険商品などに入ってしまうのもまた悪手かと思います。
めげずに制度や運用に関する知識を蓄え、将来を見据えてできる範囲で少しずつ準備しておくことが大切ですね。
生き抜きましょう。
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・追記(2019-6-9)
こちらの記事がとても分かりやすく今回の年金の話題を取り上げています↓。
年金だけでは月々5万円足りない老後問題を考える - たぱぞうの米国株投資
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年金に限らずですが、これからの時代は金融教育の重要性が一層増してきますね。
自らを振り返っても…やはり早いうちに学んでおきたかったということは多々あります(笑)。
金融教育についてとても共感した記事です↓。
家庭でできる金融教育の本質 - たぱぞうの米国株投資